イオングループ VS 「週刊文春」

年の初めに、ぬまきちという人が2017年の11月~12月にかけて出版業界で起こった出来事についてツイートしていた。

この、ツイートしていた人物がそもそもある種の思想に偏っている傾向が有る様で、ブログ主としては、そのツイート内容に気色悪い物を感じずにはいられなかったのだが。

面白い事をツイートしていたのでまとめておこうと考えた。

この辺りの、雑誌の売り上げ状況や返品率については、この人物のツイートを見ていると本音では「どうでもいい」と思っている様に見える。 

実際、このツイートを行った人物が上記の数字部分については「どうでもいい」と思っているからだろうか、文体が淡々としていて感情が乗っていない印象が有る。

それとは逆に、ここからのツイートには、このツイートを行った人物の感情が乗っている。

おそらく、このツイートを行った人物が言いたかったのは、ここからの話なのだろう。 

上記のツイートに書かれている出来事についてせつめいが不足している感があるので、この記事の中で時系列を踏まえて説明しておこう。

事は2013年10月に起こった。

2013年10月に発売された「週刊文春」の10月17日号に「『中国猛毒米』擬装イオンの大罪を暴く」「弁当、おにぎり1500万食」という見出しの記事が載った。

「米穀商社がイオングループとの米の取引の際に、イオングループ側から米の値段を安くしてくれと値切られたために、イオングループ側の希望する値段で米を販売するために中国産米などを国産米として擬装した。」「産地が偽装された米をイオンが購入し、その米で製造した弁当やおにぎり等を販売していた。」という内容の記事だ。

この記事に於いて批判されたイオンは、イオングループの系列店舗でその週の「週刊文春」の取り扱いを停止し撤去すると言う行動に出た。

その上で、この記事がイオングループに対する名誉棄損であるとして「週刊文春」に対して訴訟を起こしたという流れだ。

このツイート主は一つ、大きな認識間違いをしている。

それは、このツイート主は

千葉市ミニストップ(株)の成人向け撤去騒動が発生
②「週刊文春」とイオングループの間で訴訟が発生

の順番に事態が発生していると認識しているという点だ。

実際は逆で

①「週刊文春」とイオングループの間で訴訟が発生
千葉市ミニストップ(株)の成人向け撤去騒動が発生

の順番だ。

イオングループが「週刊文春」に対して訴訟を起こしたのが2013年10月16日、この訴訟の一審判決(東京地裁)が出たのが2016年12月17日。

その後、イオングループ側と「週刊文春」側の両方が控訴し、控訴審判決(東京高裁)が出たのが2017年11月22日と言う流れだ。

イオングループ側は慰謝料や損害賠償等、総額1億6500万円の支払いを「週刊文春」側に求め、一審判決は2500万円の支払いを「週刊文春」に命じる内容だった。

これが、控訴審で一転する。

一審は「記事に真実でない部分がある」として、イオンが名誉回復に費やした広告料等を損害と認定したが、控訴審判決は「記事の見出しは名誉を傷つけるが、本文には違法性がない」と認定し、名誉回復に費やした広告料部分を損害に認めず、支払額を110万円に留めた。

その上で、控訴審を担当した裁判官は判決の際に「巨額の費用を請求するのは言論や表現を萎縮させ、好ましくない。訴訟を起こして言論や表現を委縮させるのではなく、良質の言論で対抗することで論争を深めることが望まれる」という異例のコメントを出したという話だ。

 

このツイートを行った人物の言いたい事は「イオングループは、表現問題に関しては無頓着と言うよりも、積極的に表現を規制しようとしている節がある」という事なのだろう。その点に関しては異論は無い。だが、事実を誤認した状態でその主張を行っている点に、このツイート主(ぬまきち氏)の思想の偏りを感じずにはいられない。

 

余談だが、 イオングループと「週刊文春」の訴訟については、イオングループ側の対応にネットでの炎上に対する三上洋氏のいう所の「下手な対処方法」に該当する行動をしていると感じた。

イオングループと「週刊文春」の訴訟については、まだまだ最高裁までもつれ込みそうなので最高裁がどの様な判決を出すか少し気になる所だ。これまでの判決にかかった時間から考えるならば、最高裁判決が出るのは今年(2018年)の10月~11月頃だろうか?

 

名無しの写真家 拝名無しの写真家 拝

金を払わない"表現の自由戦士"達

先月から起こっている、ミニストップ(株)が千葉県千葉市内で経営するコンビニ店舗での、成人向け雑誌の取り扱いを2018年1月で止めるという騒動に関して、思った事が有った。

 

この件に関しては、これまで下記の様に記事を書いて来た。

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千葉県千葉市市長熊谷俊人氏を支持します

先日書いた、この記事の話が再びTwitterで話題になっていた。

namelessthink.hatenadiary.jp

相変わらず、熊谷俊人氏(千葉県千葉市市長)のTwitterアカウントに、この件に関して「貴方のやった事は表現規制だ」というリプライが飛んできているらしい。

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NHK『クローズアップ現代+』は、「導入番組」?

先日、NHKの『クローズアップ現代+』(旧番組名:『クローズアップ現代』)について、上記の記事を書いた。

その後に知った事なのだが、こんな記事を見付けた。

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「千葉市の市長は表現の自由の敵だ」と考える人達へ

 先日、コンビニエンスストアチェーン店のミニストップ(株)が、自社の店舗で成人向け雑誌の取り扱いを中止するという決定を下した事がニュース記事になった。

ミニストップ、成人誌の販売をストップ
2017.11.21 12:04
コンビニエンスストアミニストップは21日、成人誌の取り扱いを12月から順次、中止すると発表した。女性客や家族連れを中心に「成人誌があると店に入りにくい」、「目に入るのは迷惑」といった声があったことに対応する。
千葉市内(43店舗)で今年12月から先行して販売を中止。来年1月から全国(10月末で2245店舗)で取り扱いをやめる。
同社によると、雑誌売上高に占める成人誌の割合は1割程度。すでに成人誌の販売を中止している一部の店舗では女性の来店客が増えていることもあり、成人誌の販売中止が売り上げに与える影響は限定的とみている。
(引用元:産経新聞

成人誌販売中止、イオン系7000店で 未来屋書店も
2017年11月21日23時51分
イオングループのコンビニ「ミニストップ」は21日、18歳未満への販売が禁止されている成人向け雑誌を、来年1月から全国すべての約2200店で販売中止にすると発表した。女性や家族連れからの苦情に対応する。イオンはミニストップを含むグループの計約7千店すべてで、来年1月から成人誌の取り扱いをやめる方針も明らかにした。
イオンはミニストップのほか、総合スーパーや食品スーパー、ドラッグストア、ショッピングモールなどにある「未来屋書店」などを持つ。これらの店で販売を中止し、モールなどにテナントで入る他社の書店での取り扱いは「今後検討する」(広報)という。
ミニストップが販売中止を発表したのは、「成人誌」や「類似する雑誌類」。「子どもに見えてしまう」などの声が寄せられ、5月ごろから中止を検討していた。雑誌の売り上げに占める成人誌の割合は5%程度という。コンビニ業界に成人誌を不透明なフィルムで覆うことを求めていた千葉市では、今年12月から先行して中止する。販売中止で女性や家族連れが訪れやすい店を目指す。
コンビニ業界では、雑誌コーナーで成人誌と他の雑誌を分けるなどしているが、一定の売り上げが見込めるため販売自体をやめるケースはまだ少ない。大手コンビニ関係者によると、成人誌は比較的高齢の客が買うことが多いという。
ローソンは「雑誌のなかでも単価が高く、店の売り上げに貢献しているところが多い」(広報)といい、販売するかは加盟店オーナーに任せている。全国約1万3千店のうち、販売していないのは約2500店。
セブン―イレブンは全国約1万9900店舗のうち約2500店で販売していない。本部や各店の判断で学校の近くや病院内の店などには置いていない。
ファミリーマート堺市内の店で同市と協力し、成人誌の表紙中央を不透明のフィルムで覆っている。成人誌は全国の一部店舗では販売していない。販売中止は「社会的な動向をみて慎重に検討する」(広報)という。
ミニストップの販売中止について、雑誌出版社87社が加盟する「日本雑誌協会」は21日、「どんな内容の雑誌が対象になるのかが不明確であることを危惧する」との談話を出した。ミニストップは成人誌と「類似する雑誌類」の販売も中止するとしており、どのような雑誌が含まれるのか、基準の明確化が議論となる可能性がある。
(引用元:朝日新聞

この取り扱い中止の決定を「表現規制だ」と主張している人達が居て、Twitterがザワついている。

これに対して、千葉県千葉市の市長、熊谷俊人氏がTwitter上にて見解を示した。
その見解がこちらだ。

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複雑な問題に名称を付ける事に寄る問題の矮小化術

先日(2017/11/13)、NHKの『クローズアップ現代」(月曜~木曜:22時~22時半放送)にて、「ネットリンチ」という物についての話題が取り上げられ、放送内で「ネットリンチ問題」への対策として上げられた内容に対して、TwitterでITジャーナリストの三上洋氏が異論を唱えた事がニュース記事になった。

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過疎地が過疎地である理由

離島の郵便局の職員が失踪し、郵便局が営業出来なくなる問題が発生しているというニュースが流れた。

島の郵便局ピンチ、職員戻らず 唯一の金融機関 鹿児島
2017年11月10日03時35分
鹿児島県三島村の竹島にある簡易郵便局が、職員がいなくなったために休業し、13日から当面は週2日しか営業できない状況になっていることが、村などへの取材でわかった。島内で唯一の金融機関のため、住民の生活に支障が出そうだ。
村総務課によると、この竹島簡易郵便局は、もともとは鹿児島中央郵便局の分室だったが、7月に日本郵便から業務委託された簡易郵便局になった。それに伴って日本郵便の職員ではなく、県外出身者の男性(31)が村の嘱託職員として窓口業務を担うことになった。
ところが、職員が10月27日に休暇を取って県外に出たまま戻らず、連絡が取れなくなっているという。
村は郵便局を今月6日から10日まで休業。代わりの嘱託職員を村内の黒島から派遣し、13日から12月中旬までは月、火曜日だけの営業とする。一方で新しい嘱託職員を募集中だ。
竹島の人口は約80人。金融機…
残り:165文字/全文:532文字
(引用元:朝日新聞

問題が起きているのは、鹿児島県三島村の竹島という離島。

竹島と言うと島根県竹島をイメージする人が多いだろうが、その竹島とは違う。

九州本土の南方の地域から奄美大島の南側までの地域が鹿児島県なのだが、その中で、三島村というのは九州本土と奄美大島の間にある離島群を一つの地方自治体にした物だ。

竹島硫黄島(鬼界ヶ島)、黒島という有人島新硫黄島、デン島という無人島によって構成されている。

そのため、村役場が有人島に出張所はあるものの、本局は鹿児島市に設置されている。

こうした、自治体の区域外にその自治体の役場が置かれるケースは他にも有るが、日本全国規模で探してみても極めて少ない。

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