「千葉市の市長は表現の自由の敵だ」と考える人達へ

 先日、コンビニエンスストアチェーン店のミニストップ(株)が、自社の店舗で成人向け雑誌の取り扱いを中止するという決定を下した事がニュース記事になった。

ミニストップ、成人誌の販売をストップ
2017.11.21 12:04
コンビニエンスストアミニストップは21日、成人誌の取り扱いを12月から順次、中止すると発表した。女性客や家族連れを中心に「成人誌があると店に入りにくい」、「目に入るのは迷惑」といった声があったことに対応する。
千葉市内(43店舗)で今年12月から先行して販売を中止。来年1月から全国(10月末で2245店舗)で取り扱いをやめる。
同社によると、雑誌売上高に占める成人誌の割合は1割程度。すでに成人誌の販売を中止している一部の店舗では女性の来店客が増えていることもあり、成人誌の販売中止が売り上げに与える影響は限定的とみている。
(引用元:産経新聞

成人誌販売中止、イオン系7000店で 未来屋書店も
2017年11月21日23時51分
イオングループのコンビニ「ミニストップ」は21日、18歳未満への販売が禁止されている成人向け雑誌を、来年1月から全国すべての約2200店で販売中止にすると発表した。女性や家族連れからの苦情に対応する。イオンはミニストップを含むグループの計約7千店すべてで、来年1月から成人誌の取り扱いをやめる方針も明らかにした。
イオンはミニストップのほか、総合スーパーや食品スーパー、ドラッグストア、ショッピングモールなどにある「未来屋書店」などを持つ。これらの店で販売を中止し、モールなどにテナントで入る他社の書店での取り扱いは「今後検討する」(広報)という。
ミニストップが販売中止を発表したのは、「成人誌」や「類似する雑誌類」。「子どもに見えてしまう」などの声が寄せられ、5月ごろから中止を検討していた。雑誌の売り上げに占める成人誌の割合は5%程度という。コンビニ業界に成人誌を不透明なフィルムで覆うことを求めていた千葉市では、今年12月から先行して中止する。販売中止で女性や家族連れが訪れやすい店を目指す。
コンビニ業界では、雑誌コーナーで成人誌と他の雑誌を分けるなどしているが、一定の売り上げが見込めるため販売自体をやめるケースはまだ少ない。大手コンビニ関係者によると、成人誌は比較的高齢の客が買うことが多いという。
ローソンは「雑誌のなかでも単価が高く、店の売り上げに貢献しているところが多い」(広報)といい、販売するかは加盟店オーナーに任せている。全国約1万3千店のうち、販売していないのは約2500店。
セブン―イレブンは全国約1万9900店舗のうち約2500店で販売していない。本部や各店の判断で学校の近くや病院内の店などには置いていない。
ファミリーマート堺市内の店で同市と協力し、成人誌の表紙中央を不透明のフィルムで覆っている。成人誌は全国の一部店舗では販売していない。販売中止は「社会的な動向をみて慎重に検討する」(広報)という。
ミニストップの販売中止について、雑誌出版社87社が加盟する「日本雑誌協会」は21日、「どんな内容の雑誌が対象になるのかが不明確であることを危惧する」との談話を出した。ミニストップは成人誌と「類似する雑誌類」の販売も中止するとしており、どのような雑誌が含まれるのか、基準の明確化が議論となる可能性がある。
(引用元:朝日新聞

この取り扱い中止の決定を「表現規制だ」と主張している人達が居て、Twitterがザワついている。

これに対して、千葉県千葉市の市長、熊谷俊人氏がTwitter上にて見解を示した。
その見解がこちらだ。

だが、この見解を読んでも「これは表現規制だ」と言い、この一件を以て、「千葉市の市長は表現の自由の敵だ」というツイートをしている人も少ないが存在する。

そんな人達に言いたい事が有る。

千葉市の市長は表現の自由の敵ではない。表現の自由を守るための手段として「ミニストップ(株)の成人向け雑誌取り扱い中止の決定」を発表する記者会見に同席したのだ。

  • 災害時のトイレ解放など、コンビニ店舗の社会インフラとしての重要性が増す中、過激な成人誌の表紙がトイレへの通路等に露出されていることに対して何らかの対策を求める声が有った。(「対策を求める声」は市民の都合・要望)
  • 千葉市では議会質問を契機にコンビニ各社にフィルムで一部を隠す対策を提案したが、店舗での負担増から実現は困難だった。(「提案を負担増を理由に却下した」のはコンビニ側の事情)

何の事は無い。対策を求める市民の声と、対策に寄る負担増というコンビニ側の懐事情天秤にかけた結果(成人向け雑誌には)負担分を補える程の売り上げが無いと判断したからコンビニ(ミニストップ(株)及び、イオングループ)側が"会社として"販売の中止を決定しただけの事だ。

こういう決断は大抵、ニュース記事になれば賛否両論になる。

賛否両論になった際にミニストップ(株)に向かう非難の矛先を他へ向けるために、ミニストップ(株)及びイオングループは、自分達が「売り上げにならないから」と切り捨てた事を棚上げして、「千葉市民からの対策を求める声が有り、それに応えるためには販売を中止するしかなかった」という事にしたのだ。

実際に市民から対策を求める声が有り、千葉市議会でも議題に上がっていた事が事実である以上、千葉市千葉市で、その事実を否定する訳には行かない。

また、ミニストップ(株)はコンビニであり、イオングループはデパート・商業施設だ。商業施設には人が集まり買い物をする、つまりお金が落ちる。

千葉市市長の同席を要望し、断れば千葉市内からミニストップやイオンを撤退させると言われたりすれば、千葉市側は「それは困る」となる。

そうした、ミニストップ(株)及びイオングループ千葉市との間で駆け引きが行われた結果が千葉市市長の記者会見への同席と読み取る事は容易に出来る。

この出来事を「表現規制」だと言うのであれば、その矛先は千葉市市長ではなく、「売れないから販売を止めます」と販売中止を決定したミニストップ(株)及びイオングループだろう。

表現規制」に文句が有るなら、上記の事をしたりミニストップ(株)及びイオングループに抗議をすれば良い、した所で「売れないので取り扱いを止めました」と言われるだけの問題だが。

それをせずに、千葉市市長を矛先にしている人が少なからずいるのは、イオングループミニストップ(株)よりも、「千葉市市長の方が叩き易いから叩いている人がいる」という印象を受けざるを得ない。

結局、会社方針として販売を中止する事を決めたのだからミニストップ(株)及び、イオングループは「利益にならないから販売中止します」と言えば良かったのではないかと思う。

千葉市の市民からの声で販売を中止しました」と、自社の決断を外圧のせいにするのは誠実さに欠けるという物ではないだろうか?

 

参考:熊谷俊人千葉市市長について

今から数年前、熊谷俊人千葉市市長は「実は、以前コミケにサークル参加していた事が有る」という旨のツイートをしていた。

(2013年5月~6月頃)

こういう考えの人を、表現の自由の敵と決め付けてしまうのは、聊か視野が狭いのではないかと思う。

 

参考:熊谷俊人千葉市市長からの経緯説明

熊谷俊人
ミニストップ㈱の成人誌の取扱い中止について、私のTwitter表現規制に繋がるのではないか、との懸念を持つ方から意見が殺到しております。経緯を十分にご存じなく批判する方も多く、FBにまとめ、何かご意見があればFBで対応したいと思います。
さて、今回のきっかけは市議会でのご質問でした。
コンビニエンスストアが若者や独身者を主たる客層にしていた時代から、子どもからお年寄りまでさまざまな年齢層、性別が客層となっている昨今、女性や子供連れの方から成人誌が陳列されている状況に苦言が呈されていること、
2020年に東京オリンピックパラリンピックの会場にもなり、多くの外国人観光客が訪れることが今後も予想されること、
等から、区分陳列のあり方について、さらなる検討が必要ではないかとの質問です。また、既に先行してモデル実施している堺市の取り組みを紹介し、フィルムをかけ、表示板を掲示する措置について提案を頂きました。
市としては県の青少年健全育成条例の規定に基づく区分陳列で一定の成果を挙げていると考えているものの、配架手法や子どもなどへの配慮について具体的規定が無く、十分な対応がなされていない事例も散見されることから、平成29年度予算において堺市と同様にフィルムをかける等の予算を計上し、各コンビニチェーンにモデル実施への協力を提案することとしました。
各コンビニと協議する中で、提案の趣旨は理解するものの、実際にフィルムをかける等をする現場の作業負担は無視できず、行政が包装費用を支出したとしても現実的には対応できない、との回答で、市としてはこの回答を受け、これ以上の対応は難しいと判断いたしました。
この間、インターネットモニターアンケートにて市民にもご意見を伺うこととし、「成人向け雑誌の陳列方法を改善する取り組みを行うことについてどう思うか」の設問に対しては、賛成486件(74.7%)、反対31件(4.8%)、どちらともいえない133件(20.5%)という状況でした。
また、「現在の成人向け雑誌の陳列方法は十分だと思いますか」の設問に対しては、思う143件(22.0%)、思わない253件(38.9%)、どちらとも言えない171件(26.3%)、未回答83件(12.8%)でした。詳細はこちらをご覧下さい。http://www.city.chiba.jp/…/docu…/h29-02webannke-to_kekka.pdf
賛成が多いことだけをもって意思決定する案件ではありませんが、市民の意見はこのような状況です。
その後、ミニストップ社より、「以前より成人誌の取り扱いについて内部検討をしており、今回の千葉市からの働きかけもあり、全国店舗で成人誌の取り扱いを中止することとしたい。ライフスタイルや志向の変化に対応し、誰もが安心して利用してもらえる店舗を実現するグループ戦略の一環」との話を頂きました。
全国店舗での対応ですが、千葉市の働きかけがきっかけであったこともあり、私も同席しての記者会見となりました。
論点1:表現規制にあたるのか
今回の件が憲法で定める表現規制に該当するか否かですが、販売側の陳列する商品や陳列方法の選択に過ぎず、表現規制には該当しないと考えられます。
なお、千葉市はカバー等によるゾーニングの強化を提案しており、今後もコンビニ他社にミニストップと同様の対応を働きかける考えはありません。行政としてはコンビニという空間においてゾーニングが適切に実施されることが重要との立場です。
論点2:行政・政治の関与について
今回、取扱い中止を決定した記者会見に千葉市が同席したことで、千葉市が販売中止を要請していると一部受け止められており、反対される方々から「ミニストップ千葉市が圧力をかけ、忖度した結果」という批判も数多く頂戴しています。
千葉市と全国コンビニチェーンの力関係を考慮すれば、千葉市の提案に応える必要性はありませんし、実際に千葉市が提案したカバー案は全てのコンビニチェーンから「実現は困難」との回答で協力は得られませんでした。
そうした中、ミニストップ社が千葉市内店舗だけではなく全国の全店舗、さらには千葉市の提案とは関係のないイオングループ全体で取扱いを中止するという事実を見て頂ければ、これがミニストップ、さらにはイオングループの顧客戦略の一環であるということは容易に理解頂けるかと思います。
記者会見に同席したことで、その事実をもって(おそらく意図的に)行政の表現への圧力という論法を展開するきっかけを与えたという点で、同席の是非は議論があると考えます。同席の判断の際にはそのリスクも懸念したところですが、市としての要請がきっかけの一つであり、同席することとしました。
「ネットの普及等によって成人誌のコンビニでの販売数は低下傾向にあり、いずれ取扱いの中止があり得たが、千葉市の提案によって『行政・社会からの要請』という要素が加わり、その意思決定を早めたのではないか」というご意見は否定できませんし、そのことが成人誌に携わる作家や出版社などに一定の影響を与える結果となったことについては否定しません。

(引用元:熊谷俊人のFacebook投稿

上記の説明の中にも書かれている。 

ミニストップ社より、「以前より成人誌の取り扱いについて内部検討をしており、今回の千葉市からの働きかけもあり、全国店舗で成人誌の取り扱いを中止することとしたい。ライフスタイルや志向の変化に対応し、誰もが安心して利用してもらえる店舗を実現するグループ戦略の一環」との話を頂きました。

あくまで、販売の中止を決定したのはミニストップ(株)側であり、イオングループ側なのだ。決定せずに突っぱねるという選択肢も有っただろう。

 

名無しの写真家は、「ミニストップ(株)の成人向け雑誌販売中止騒動」に関して、熊谷俊人千葉市市長を支持する事をここに表明します。

 

名無しの写真家 拝f:id:nameless_photo:20171123173614p:plain